岡山大学農園のDX化に向けて_#2

岡山大学農園のDX化に向けて_#2

2026年3月8日

概要

岡山大学から農園のDX化の相談を受け、将来的な農業のDX化をともに目指した取り組みが始まりました。
MOSAdemyでは、まず岡山大学農園で農業DX機器を試作して設置しました。
今回はその中の2つについて触れたいと思います!

岡山大学農園のDX化に向けて_#1」はこちら!

今回は、1号機を設置した際に見えた課題を解決し、さらなる改良を加えた2号機の設置を行いました!

成果物1「自動水やり装置」

1号機では、市販の「充電式ポンプ」と「回転式散布器」と「モータドライバ」を組み合わせることで,自動水やり装置の試作を行いました。バッテリの持ちを良くして交換頻度を減らすことで、農家さんへの負担を減らすことを目的としています。そのために、マイコンのDeepSleep機能とモータドライバを併用し、消費電力を抑えることを考えました。

1号機を実際に農園に設置してみて分かったことは、「省電力用の回路は機能していること」、「手袋をはめて農作業をしているためディップスイッチは扱いにくいこと」です。
2号機ではこれら結果と二次開発の限界から、モータポンプのみ既製品を使用し筐体や外部電源はMOSAdemyで作成することとしました。

新たに作成した充電式ポンプ(左は上面写真、右はシリコンカバーをした状態)
工夫点
  • 手袋をはめても扱いやすいスイッチ
    ・手袋をはめていても扱いやすいように大きめのトグルスイッチを採用
    散水時間と散水待機時間のスイッチを確実に区別することでユーザの使いやすさを高める
  • シリコンを用いた防水
    ・既製品と同程度の防水性が求められる
    ・長期間屋外に設置できるようにシリコンによるカバーを作成
感想

もともとプラスチックで作成されていた既製品と同程度の防水性を備えるにはどのようにしたらよいか悩んだ。今回はシリコンを選択したので、これが長期間経過するとどのような変化がみられるのかしっかり観察していきたい。

成果物2「センシングボックス」

1号機では、3種類のセンサで6つのデータ(土壌の温湿度空気中の温湿度・CO2濃度照度)を取得できるセンシングボックスを製作しました。また、バッテリは自動充電ができるように太陽光充電式を採用しました。

1号機を実際に農園に設置してみて分かったことは、「1号機の筐体設計では屋外環境に耐えられないこと」、「使用バッテリが原因でボックスのサイズが大きくなりすぎていること」です。
2号機ではこれらの結果から、筐体設計の修正と電源のボックス外設置を行うこととしました。

また1号機の機能に加えて、Raspberry Piをアクセスポイントとし、LTEハットを使用することで、Wi-Fiがないような遠く離れた場所からもデータの取得が出来る機能も追加しました。

作成したセンシングボックス(左がセンシングボックス内部,右が全体写真)



工夫点

  • バッテリを外部設置にすることでロバスト性を強化
    ・センシングボックスの大きさの原因であったバッテリを外部設置型にすることでコンパクト化
    外部バッテリをソーラーパネル充電にすることで、バッテリ交換は不要
  • データ閲覧サイトのUIをMOSAdemyで作成
    ・センシングボックスのデータ閲覧サイトのUIを自作することにより、よりユーザにとって使いやすいものにする

感想

どのようなUIならユーザが使いやすいかを考えることが難しかった。実際に使用してもらって、使用者のフィードバックから改善していきたい。

農園設置

改良した「自動水やり装置」と「センシングボックス」を岡山大学農園に設置しました。それぞれ前回設置した場所とほぼ同じ場所に設置し、ソーラーパネルについてはなるべく充電ができるよう高さ・角度を調整しました。

設置の様子
(1枚目はセンシングボックス、2枚目は自動水やり装置とバッテリ周り、
3枚目はスプリンクラの設置)

今後の取り組み

設置した「自動水やり装置」と「センシングボックス」の経過観察を1週間ごとに行い、3か月間の連続稼働を目指します。我々の想定していない問題が起こることもあると思いますが、それらについてはその都度対応していこうと思います!